コーチングの注目点

ライフデザイン・コーチングの注目点

(1)価値観と充実感

ライフデザインコーチングでは、クライアントの価値観と充実感に注目し、自らの価値観を認識し、充実感に満ちた人生を歩めるようにサポートします。

多 くの人が充実した人生を見つけようとして苦労するのは、そもそも誤ったところを探していることに原因があるのではないでしょうか。彼らは充実した人生をど うやって「手に入れるか」ということばかりを考え、そのためにまず何を持っていて何を持っていないかを比較し、その差を必死に埋めようとします。つまり、 「もの」を求めているのです。しかしながら、ものを手に入れることによって得られるのは、束の間の満足感にすぎません。欲しくてたまらなかったものをやっ との思いで手に入れたときの喜びが、あっというまにさめてしまったことがなかったでしょうか。

充 実感とは、周りの状況にかかわらず、その人が100%その人らしくイキイキとしているとき、つまり、目一杯自分という存在を表現しているときに、感じるも のだと考えます。充実感と快感は、同時に感じることはありますが、必ずしも同一のものではありません。人生で最も貧しくてつらかった時期がもっとも充実し ていたと言う人たちもいます。このように、何に充実感を感じるかは、人によって異なる上、つねに変化します。

ではここで、あなたが自分に至上の喜びをもたらす何かをしている場面を想像してみてください。

愛 する人たちとともにいる場面でもいいですし、天賦の才を発揮して人の役に立っている場面でも構いません。実際にそれを体験することができたら、さぞかし充 実感を感じるでしょう。ここで思い浮かべたことが、まさにあなたが人生でもっとも価値を置いているものにしたがって生きているとき、つまり価値観に沿って 生きているときの姿です。

価値観が明確になると、自分にとって何が大切で、何が大切でないかがよく分かるようになります。自らの価値観を尊重すると、仮にそれが困難を伴っていたとしても、人は充実感を味わいます。

(2)サボタージュとその対処

ライフデザインコーチングでは、クライアントが自らのサボタージュを認識し、その対処法を選択できるようにコーチングします。

サ ボタージュとは、その人が前へ進もうとするのを妨げようとする「自己制限的な思考」を指します。たとえば、今までやったことがないことに挑戦しようという 時に、ふと頭の中に次のようなメッセージが流れることはないでしょうか? すなわち、「どうせ無理に決まっている」「きっとうまくいかないに違いない」 「失敗したらどうしよう」「他の人は何て言うだろう」といったメッセージです。こうしたメッセージが頭の中に流れると、多くの場合、途端に当初の意欲や自 信を失ってしまいます。

サ ボタージュは変化を恐れます。人が自分の夢やビジョンに向かって進もうとすると、当然今までの住み慣れた領域から外に出なければなりません。それをサボ タージュは何とかしてとめようとするわけです。このサボタージュの声にだまされないようにするには、まずその声に気づくことが大事です。「ああ、サボちゃ んが何か言っているな」というくらいに軽く受けて止めておけばいいでしょう。あとは、サボタージュの言うことを聞くか、それともあくまで自分のいきたい方 向に向かって進んでいくかを選択すればいいのです。

サ ボタージュは誰にでも必ずいます。それは一匹や二匹ではありません。そして、サボタージュを見つけても完全に「抹殺」することはできないのです。なぜなら サボタージュは必ずしも悪いものではないからです。実は、サボタージュはその人を未知の危険から守ろうとしているだけなのです。サボタージュの声が聞こえ るということは、その人が自分の夢やビジョンに向かってチャレンジしようとしている証でもあるのです。

し かし、チャレンジや変化には必ずリスクを伴います。そのリスクを負わないと夢やビジョンは実現しません。ですから、もし今のままではイヤだというのなら、 未知の危険から身を守ろうとしてくれているサボタージュの好意には感謝しつつも前に進んでいかなくてはなりません。そういう意味では、サボタージュとのい い付き合い方を身につける必要があるでしょう。

(3)行動と学習

ライフデザインコーチングでは、クライアントの行動と学習に注目し、それらを進め、深められるようにコーチングします。

ク ライアントがコーチングを受けた結果、生み出されるのは行動と学習です。この2つの力が合わさって、はじめてクライアントの人生に変化が起きます。コーチ ングの大きな目的の一つは、クライアントの「行動を進める」こと、そしてもう一つの大きな目的は、クライアントの「学習を深める」ことです。

コー チングがカウンセリングなど他のよく似た手法と異なるのは、クライアントの「行動」を重要視する点です。人がコーチングを求めるのは、多くの場合、それが 行動という目に見えやすいものに焦点を当てているからです。彼らは、人生のある分野でどうしても自分の望む変化が起こせないのは自分の行動に原因があると 考えます。ただ、自分一人ではなかなか行動が起こせないので、コーチというパートナーを得ることで自分の目標に向かって着実に行動を起こそうとします。し かし、実際には、行動を起こすだけでは物足らず、その結果学びを深めることができなければ、効果的かつ持続的な変化をもたらすことはできません。

一 人でやる気や意気込みを持続させるのは、なかなか難しいものです。おそらく、誰にでも最初は強い意気込みを持って始めたのに、実際には実行しなかったり、 途中で断念してしまったりした経験があるでしょう。例えば、お正月明けに何か運動を始めようとか、もっと人の集まる場所に出かけようとか、今度こそ趣味と よべるものを見つけようなどと固く心に決めたものの、数ヵ月後に振り返ってみたら結局何もしていなかったというような経験です。そして、「どうせやらなく ても誰も気づきはしない」などと自分に言い聞かせたことも何度となくあったことでしょう。

そ のような時、ただ誰かに自分のやろうとしていることを話しておくだけで、俄然真剣味が増してきます。自分の決意を公にすることで、それがどれだけ自分に とって大事なことかを明らかにできる上に、そこにいつも意識を向けることができるようになるのです。このように、誰かパートナーがいると、自分一人の場合 に比べてやる気はずっと高まるものなのです。

し かし、とにかく行動を起こして前に進んでいればいいかというと必ずしもそうではありません。行動を起こした結果、そこから何を学んだのかという「学習」と いう要素もコーチングには欠かせないものです。行動と学習は、相互補完的な関係にあり、いわばセットのようなものです。どのような行動を起こしても、それ を振り返ることによって次なる行動を考える上で役に立つ情報を得ることができます。

た とえば、「うまくいったことは何か?」「うまくいかなかったことは何か?」「次にやるときはどこをどう変えるのか?」などと問い掛けることで学びを深める ことができます。これを繰り返すことで、行動の「質」が高くなっていきます。ちなみに、行動を起こさなかった場合でも同じことが言えます。例えば、「何が 障害だったのか?」「その障害を取り除くにはどうすればいいのか?」などと問い掛けることで、そこからも学びを深めることができるでしょう。